なぜ歯科は医科と別なの?|医療と歯科医療が分かれた歴史とこれから

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働き方

「歯医者さんって、病院のお医者さんとは別なの?」

そんな疑問を持ったことはありませんか?

歯科医院も「医療機関」ですが、医師と歯科医師では免許が分かれており、医学部と歯学部も別になっています。

では、なぜ医療と歯科医療は別々になったのでしょうか?

実は、日本の歴史をたどってみると、もともとは現在のように明確に分かれていたわけではありません。

今回は、医科と歯科が分かれた歴史と、現在注目されている「医科歯科連携」について、歯科衛生士の視点からまとめます。

医療と歯科医療は何が違う?

まず、現在の日本では、医師と歯科医師はそれぞれ別の国家資格です。

医師は医師免許、歯科医師は歯科医師免許を取得して診療を行います。

歯科医師は、主に歯や口腔、顎などの領域を専門としています。

一方、医師は内科、外科、眼科、耳鼻咽喉科など、さまざまな診療科に分かれて診療を行います。

つまり、

医師と歯科医師は、どちらも医療に携わる専門職ですが、対象とする領域や免許制度が異なります。

では、なぜこのような仕組みになったのでしょうか?

日本では昔から医科と歯科が別だったわけではない

日本の医療制度の歴史をさかのぼると、現在とはかなり違った形だったことが分かります。

718年に制定された養老律令には「医疾令」が設けられ、当時の医療制度について定められていました。

当時の診療科には、内科や外科、小児科などに加えて、**「耳目口歯」**という、耳・目・口・歯など頭頸部を扱う分野もあったとされています。

つまり、現在のように「内科」「眼科」「耳鼻咽喉科」「歯科」と完全に分かれていたわけではありません。

その後、日本の医学は長い時間をかけて変化していきます。

江戸時代に西洋医学が入ってきた

江戸時代になると、長崎・出島を通じてオランダ医学が日本に伝わるようになりました。

特に外科的な治療を中心として、西洋医学の知識や技術が取り入れられていきます。

一方で、それまで日本で行われていた漢方医学も長く続いていました。

この頃は、現在のような大学医学部・歯学部で体系的に教育を受けてから医師になるという制度ではありませんでした。

医療技術を学び、経験を積みながら医療に携わるという側面も大きかったとされています。

明治時代に医療制度が大きく変わった

明治時代になると、日本の医療制度は大きく変わります。

1874年(明治7年)には「医制」が制定され、西洋医学を中心とした近代的な医療制度の整備が進められました。

その後、医師の資格制度なども整えられていきます。

そして、歯科についても独自の制度が整備されていきました。

1875年(明治8年)

医術開業試験が行われ、当時の標榜科目には「口中科」も含まれていました。

1883年(明治16年)

歯科医術開業試験が実施され、歯科医籍も設けられました。

1906年(明治39年)

医師法・歯科医師法が制定され、医師と歯科医師の資格制度が明確に分けられることになります。

ここが、現在の**「医科」と「歯科」が制度上分かれていく大きな転換点**です。

なぜ歯科は独立した専門分野になったの?

では、なぜ歯科は医科から独立した専門分野として発展していったのでしょうか?

大きな理由の一つが、歯や口腔を治療するためには、歯科特有の知識や技術が必要だったことです。

歯は人体の中でも非常に硬い組織です。

むし歯によって失われた部分は、皮膚の傷のように自然に元通りになるわけではありません。

そのため、歯を削ったり、詰めたり、被せたりするための専用の器具や材料、技術が発達してきました。

また、歯だけではなく、歯周組織、顎、噛み合わせ、口腔機能など、口腔領域には歯科独自の専門知識が必要です。

こうした背景から、歯科医学という独自の専門分野が発展していきました。

医科と歯科が分かれて、歯科医療は大きく発展した

医科と歯科が制度上分かれた後、歯科医学はさらに専門化していきます。

むし歯治療、歯周病治療、補綴治療、矯正歯科、口腔外科など、さまざまな専門分野が発展しました。

歯科治療に必要な器具や材料、画像診断技術なども進歩しています。

つまり、医科と歯科が分かれたことには、歯科医療を専門的に発展させてきたという側面もあります。

でも、口と全身は本当に別々なの?

ここが、現在の歯科医療を考えるうえで重要なポイントです。

歯科医療が専門化していく一方で、

「口腔と全身は本当に切り離して考えてよいのだろうか?」

という考え方も重要になっています。

実際には、口腔は身体の一部です。

食べる、飲み込む、話す、呼吸するなど、口は生命活動や生活の質にも関係しています。

また、高齢化が進み、糖尿病や心疾患などの全身疾患を持ちながら歯科治療を受ける患者さんも増えています。

歯科医院で診療するときにも、患者さんの全身状態を考慮することが欠かせません。

これから重要になる「医科歯科連携」

そこで重要になってくるのが、医科歯科連携です。

例えば、

  • 入院患者の口腔ケア
  • がん治療を受ける患者さんの口腔管理
  • 糖尿病患者さんの歯周病管理
  • 高齢者の誤嚥性肺炎予防
  • 手術前後の口腔管理
  • 在宅医療における歯科と医科の

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