「エアフローとPMTCって何が違うの?」
結論からいうと、
PMTCは専門家が行う機械的な歯面清掃のこと。
エアフローは、パウダー・水・エアーを使ってバイオフィルムやステインを除去する方法です。
つまり、エアフローはPMTCとは別の「処置」というより、プロフェッショナルな歯面清掃で使う方法のひとつとして考えると分かりやすいです。
PMTCとは?
PMTCは、
Professional Mechanical Tooth Cleaning
の略です。
簡単にいうと、歯科衛生士などが専用の器具を使って行う専門的な歯面清掃です。
主な目的は、
- バイオフィルムの除去
- ステインの除去
- 歯面の清掃
- 必要に応じた研磨
などです。
厚生労働省も、PMTCを歯科医院で行う専門家による歯面清掃として紹介しています。

PMTC=研磨だけではない
ここは少し注意したいところです。
「PMTC=ラバーカップでペーストを使って磨くこと」と考えられがちですが、実際には患者さんの状態に応じて使用する器具や方法を選択します。
そのため、医院によってPMTCの内容に違いがあります。
エアフローとは?
エアフローは、パウダー・水・圧縮空気を使って、バイオフィルムやステインなどを除去する方法です。
特に、
- バイオフィルム
- コーヒー・紅茶などのステイン
- タバコの着色
などの除去に使いやすいのが特徴です。
ブラシやラバーカップでは届きにくい部分にもアプローチしやすいため、メインテナンスで活用されることがあります。
SC・エアフロー・PMTCの違い
この3つを整理すると分かりやすいです。
| 処置 | 主な対象 | 主な方法 |
|---|---|---|
| SC | 歯石 | スケーラー |
| エアフロー | バイオフィルム・ステインなど | パウダー+水+エアー |
| PMTC | 歯面のバイオフィルム・ステインなど | 専用器具を使った機械的清掃 |
つまり、
歯石 → SC
バイオフィルム・ステイン → エアフロー
歯面を専門的に清掃 → PMTC
と考えるとイメージしやすいでしょう。
ただし、実際の臨床ではこれらを組み合わせて行います。
例えばこんな感じ
ステインが多く、歯石が少ない患者さん
エアフロー → 必要に応じて研磨
エアフローでステインとバイオフィルムを除去します。
歯石が多い患者さん
SC → 必要に応じてエアフローや研磨
まず歯石を除去して、その後に残ったステインなどを処理します。
SPT・メインテナンスで歯石が少ない患者さん
エアフロー → 残存歯石があればSC → 最終確認
という流れも考えられます。
GBTの場合はどう考える?
EMSのGBTでは、一般的なメインテナンスとは少し考え方が違います。
基本的には、
評価
↓
染め出し
↓
バイオフィルムの可視化
↓
AIRFLOW®
↓
必要に応じてPERIOFLOW®
↓
残存歯石をPIEZON®で除去
↓
チェック
という流れです。
つまりGBTでは、
「先に全顎SCをする」のではなく、まずバイオフィルムを除去し、残った歯石を必要な部位だけ除去する
という考え方がポイントです。
ただし、エアフローを使っている=GBTではありません。
GBTはエアフロー単体ではなく、評価から再評価までを含めたプロトコルです。
歯科衛生士として押さえておきたいポイント
エアフローとPMTCを考えるときに大切なのは、
「どの処置が一番いいか」ではなく、「今、この患者さんに何が必要か」
です。
例えば、
- 歯石が多いのか
- バイオフィルムが多いのか
- ステインが多いのか
- 歯肉の状態はどうか
- 知覚過敏があるか
- インプラントや補綴物があるか
などを見て、処置を選択します。
「とりあえず全顎SC」ではなく、患者さんのリスクや沈着物に合わせて必要な処置を選ぶことが、メインテナンスでは重要です。
まとめ
エアフローとPMTCの違いを簡単に整理すると、
PMTC
→ 専門家が行う機械的な歯面清掃
エアフロー
→ パウダー・水・エアーでバイオフィルムやステインを除去する方法
SC
→ スケーラーで歯石を除去する処置
です。
大切なのは、これらを「どれが一番いいか」で考えるのではなく、
「この患者さんには今、何が必要なのか」
という視点で使い分けること。
メインテナンスでは、歯石・バイオフィルム・ステイン・歯肉の状態を見ながら、必要な処置を組み合わせていくことがポイントです。

