「口の中が苦いのが続いています。」原因は?

歯科治療

口の中が苦いのは何かの病気?考えられる原因を歯科衛生士が解説

「口の中が苦いのが続いています……」

以前、こんな相談を患者さんから受けたことがあります。

「口の中が苦い」と言われても、歯科衛生士の立場では原因をすぐに特定することはできません。

ただ、私が最初に思い浮かんだのは、逆流性食道炎でした。

なぜなら、私自身も経験したことがあるからです。

「逆流性食道炎って、太っている人がなる病気じゃないの?」

と思う方もいるかもしれません。

実は、逆流性食道炎は体型だけが原因ではありません。

食べ過ぎや寝る直前の食事、飲酒、ストレスなど、さまざまな要因が関係することがあります。

私自身、胃酸が上がってきて、口の中が苦く感じたり、みぞおちのあたりが痛くなったりして、結構つらかった記憶があります。

では、口の中が苦く感じる原因には、ほかにどんなものがあるのでしょうか?


口の中が苦い原因はひとつではありません

「口の中が苦い」という症状だけでは、原因を特定することはできません。

胃や食道などの消化器系だけでなく、口の中や薬、味覚そのものの変化など、さまざまな原因が考えられます。

代表的なものを見ていきましょう。


1.逆流性食道炎などの消化器系の病気

まず考えられるのが、逆流性食道炎です。

胃の内容物が食道へ逆流すると、胸やけや酸っぱい感じ、口の中の苦味などを感じることがあります。

特に、

  • 食後に苦くなる
  • 横になると症状が出やすい
  • 胸やけがある
  • げっぷが多い
  • みぞおちが不快

といった症状が一緒にある場合は、消化器系の病気が関係している可能性があります。

逆流性食道炎は、肥満の人だけに起こるわけではありません。

食べ過ぎや寝る前の食事、アルコールなどが症状に影響することもあります。


2.虫歯や歯周病など、口の中のトラブル

意外と見落としやすいのが、お口の中が原因になっているケースです。

虫歯や歯周病があると、細菌や炎症などによって、口の中に嫌な味を感じることがあります。

特に歯周病では、

  • 歯ぐきから血が出る
  • 歯ぐきが腫れる
  • 口臭が気になる
  • 朝起きたときに口の中がネバネバする
  • 口の中がまずい、変な味がする

などの症状が出ることがあります。

「口の中が苦い」という症状があるなら、一度お口の中もチェックしてみましょう。


3.口の乾燥

唾液には、口の中を洗い流したり、味を感じやすくしたりする働きがあります。

そのため、唾液が少なくなって口の中が乾燥すると、

「口の中が苦い」
「口の中がネバネバする」
「味が変に感じる」

といった症状につながることがあります。

口呼吸やストレス、薬の副作用など、ドライマウスの原因もさまざまです。

「最近、口がすごく乾く」

という方は、苦味だけでなく唾液の量にも注目してみてください。


4.薬やサプリメントの影響

薬を飲み始めてから、

「なんだか口の中の味がおかしい」

と感じるようになった場合、薬が関係している可能性もあります。

薬の種類によっては、味覚の変化や口の乾燥などを起こすことがあります。

また、サプリメントなどが原因になることもあります。

もし最近、

「新しい薬を飲み始めたら、口の中が苦くなった」

という場合は、自己判断で薬を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談しましょう。


5.ストレスや睡眠不足

「ストレスで口が苦くなるの?」

と思うかもしれません。

ストレスや睡眠不足は、唾液の分泌や胃腸の働きなどに影響することがあります。

その結果、口の乾燥や胃酸の逆流などを通して、口の中の違和感につながることがあります。

もちろん、苦味の原因がすべて「ストレス」というわけではありません。

ただ、

「最近かなり疲れている」

「睡眠不足が続いている」

「強いストレスを感じている」

という場合は、体調全体を見直してみることも大切です。


6.味覚そのものが変化している

口の中に原因があるとは限りません。

風邪やウイルス感染などをきっかけに、味覚が変化することがあります。

「何を食べても苦く感じる」

「以前と味の感じ方が違う」

などの場合は、口の中だけではなく、耳鼻咽喉科などで相談することも選択肢になります。


「口が苦い=歯周病」ではありません

ここは歯科衛生士として、ぜひ伝えておきたいところです。

口の中が苦いからといって、必ずしも歯周病が原因とは限りません。

逆流性食道炎などの消化器系の病気が原因かもしれませんし、薬や口の乾燥、味覚の変化が原因かもしれません。

だからこそ、

「口の中が苦い=歯磨きが足りない」

と決めつける必要はありません。

症状が続く場合は、原因を探ることが大切です。


こんな症状があったら、一度受診を

口の中の苦味が続いている場合、次のような症状がないか確認してみましょう。

胃や食道の症状がある

  • 胸やけ
  • げっぷ
  • みぞおちの不快感
  • 食後に症状が強くなる
  • 横になると症状が悪化する

→ 消化器内科などへ

口の中に症状がある

  • 歯ぐきから出血する
  • 歯ぐきが腫れる
  • 口臭が強くなった
  • 口が乾く
  • 舌に違和感がある
  • 虫歯がある

→ 歯科・歯科口腔外科などへ

味そのものがおかしい

  • 食べ物の味が以前と違う
  • 何を食べても苦く感じる
  • 味がわかりにくい

→ 耳鼻咽喉科などへ


口の中の苦味が続くなら、放置しないで

「ちょっと苦いだけだから……」

と放置してしまいがちな症状ですが、原因はさまざまです。

一時的なものなら自然に改善することもありますが、症状が長く続く、繰り返す、ほかの症状を伴う場合は、一度医療機関に相談してみましょう。

歯科医院を受診した場合は、お口の中に原因がないか確認してもらうことができます。

もし口の中に問題がなければ、消化器内科や耳鼻咽喉科など、別の診療科への相談をすすめられることもあります。

「口の中が苦い」という小さな変化も、体からのサインかもしれません。

気になる症状が続いているなら、放置せずに一度チェックしてみてください。

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